あやも涙に正躰なく。一樹のかげ
の雨やどり一河の流れをくむ人も。
深いゑにしと聞物を藁のうへから
そだて上手しほにかけた親じや
ものかは物ふなにて何とせふ。十七年
の春秋が一期の夢で有たかと
かつらぬ事をくどき立かこち給へ
ば初花も倶に涙にむせかゑり。
ほんに夕部もけさ迄もかふした
事が有ふとは神ならぬ身の情