籾を種る
次第如何
日々飯に造る者は、粳なり、舂きて饗に作る者は、
精なり、二ツの者土地に由りて、種法を異にすとい
へども、大抵種を水中に漬し、日を経てこれを假
の田に種う、苗代是なり、芽を生して七八寸に至
る比、水田に分つ、是を田植といふ、植ゑて後に田
中の草を抜去る事、三度に至る農家稼穡の辛苦
記すに勝ふべからず
大麦小麦
は各何に
作る
第三
稲に亜ぎて人生を養ふ者を養ふ者を麦に大小の
別あり、大麦は飯に造り、勢に作る者なり、芒ある
を常とす然れども亦芒なきあり小麦は麺を作
る者なり芒なきを常とす又芒あるあり起は多
く温飩に作るを以て温飩の粉といふ其皮を麩
といふ物を洗ひて能く汚を去る食用の麩と混
すべからず
粟黍の粘
あるを何
と称ふる
十
第四
粘あるを黍といひ、粘なきを稷といふ猶粟と粉
との別あるか如し、蜀黍は略して唐と称ふ、粉と
為して糕に作る、玉蜀黍は又南蛮きびと称ふ、炙
り食ひ、又鯨鏤に作る、穂細くして黍の如く