草綿は、其始延暦八年、崑崙人三河に漂着して、其
木綿は何
時渡りし
種を伝ふ、翌年紀伊淡路、
阿波、讃岐、伊予、土佐、大宰
府に種ゑしむ、其後中絶
せしが、文禄年中再舶来
して、漸これを種うる事
盛なり花淡黄にして、心
紫なるは、常なり又紅を
帯ふる者あり、並に春種
ゑて秋其実を取る、
第三十五
草森の草
□□何何
寒を犯して先開く草花は福寿草、雪割草に及く
者なし、福寿草は、黄なるを常とすれども、又紅を
帶ひ青を帯る者あり、雪割草は、紅紫白等の品あ
りて六辨なり、
春野に花
あるは何
ぞ
第三十六
春野に生じて、花ある者は、菫菜、蒲公英紫雲英英桜
草等なり、其中に雑はりて、蕨、土華の芽を発すあ
るは其彩色少なしといへども、皆人目を娯むる
に足れり、猶秋野七種の草花に、地楡、刈萱の雜り