なり、菌を破りて出つ、此蚕蛾子を産み着けたる
紙を、卵紙といふ収めて来年の種とす
第四十九
蜂盛は何
所ニ出る
を佳品々
するや
蜂類多しすいへども、蜜を醸して、人用に供する
は蜜蜂なり、其形黄蛇に似て、瘠せたり、簇り集り、
一団となりて飛ふ、其蜜、紀伊の熊野に出る者を
最とす、これに次者筑後なり、其他諸国より出だ
ず蜂の品類多しといへども、皆人を整すのみに
して用を為さず
第五十
蜻蛉は何
より変化
するや
蜻蛉は、其卵を水中に生みて、蔓となる、其形六足
にして、鋸の如き口あり、夏の初草木に上り、背裂
て復蜻蛉となる、紅黄なるを黄とんぼといひ、赤
きを赤とんぼといふ、翅蝶の如くして色黒きを
蝶とんぼと称ふ、
□は何よ
り化する
也
楊羽蝶ハ
何より化
するや
第五十一
蝶は、諸の毛蟲の化して成れる者なり、毛蟲より
蝋となり、緑を出して樹葉に粘し後其背裂けて
蝶となる、又山椒虫の化して成れるは揚羽蝶と
なる、翅に網の紋あり、其小き国あるを、黒蝶と