社寺建築
設立趣意書並概則
工務所
●濤中央山系は夙に良村を出すを以て名あり。蓋し其の山愛の顛整建伏するところ從來概ね尋尋着し區
し、廣袤幾十里、盡々天に参するの大森林は曽て等統の症なく、建んど其風始の状態を今日に依持せ
り、故を以て是等林産物は何れも長大、堅緻を以て知らる。
然るに、急縄の林政に森林の経営上久しく之を其の現状に委するを許さず、近年大規機の使様に着工
、今後数十年を尽して其の最も著名なる阿里山、八仙山等の經営を了せんとし、年々大量の本材
事を為しつゝめるに際し、一回之が当要の方面を見るに、其の用途の素根損にして、可情千古の日
村を消圧して顕みざる、国家県済上希慮すべきことに属す。これ今回不肖等が自ら備らず本所設立
金昼ある所以にして、妻は過材を適所に用ひて其効用を完たからしめ、聊か以て国家所期の目的に遭
ふ所あらんとするの趣旨に外ならざるなり。
ふに我国各種建設物の中、其の最も国家的にして水邊の存在を期すべきもの、恐らくは社寺建築
に出づるものなかるべし。特に神社の建造物は皇祖泉宗を始め、建国の偉人、傑士の神靈を奉
せる靈場にして、其の性質上國家の宗祀として永久に国家民人を鎮護すべき、神事にして重大なるが
を有す。是を以て、神社の造営は古来最も鄭重を極め、其の用材の如きも主として桶に限られだ
の